春日大社摂社榎本神社本殿絵馬板と
【重要文化財】春日大社廻廊彫刻の塗り直し

建造物装飾

所在地: 奈良県
指定:重要文化財

春日大社様の社報『春日』第106号(令和3年8月1日発行)において、川面美術研究所の関わりました春日大社摂社榎本神社造替工事と南廻廊美装化修理について取り上げていただきました。

 

榎本神社は、廻廊(南門慶賀門間)の一角に鎮座されています。
その本殿は、春日見世棚造(かすがみせだなづくり)・檜皮葺で、文久年間の造替と考えられています。
このたび、第六十次式年造替の継続事業として、榎本神社と南廻廊が修理されました。
本殿前面の腰板壁(絵馬板)には唐獅子牡丹図が描かれており、御本社本殿の御間塀(おあいべい)を彷彿とさせます。
瑞垣上部の欄間は花鳥の透かし彫りで、廻廊の一部として重要文化財に指定されています。
弊社は、令和2年度に榎本神社本殿絵馬板と欄間彫刻の塗り直しを担当させていただきました。

 

絵馬板と欄間彫刻の彩色は、橋本政孝(藤一。画号は帯川)等が記録した幕末および明治期の絵図を基に再現しました。
弊社は前回の式年造替でも絵馬板と欄間彫刻の彩色に関わらせていただきましたので、当時の資料も大きな手掛かりとなりました。

 

本工事でお世話になりました春日大社関係各位と株式会社片山様に御礼申し上げます。