【国宝】二条城二の丸御殿遠侍及び大広間彫刻欄間
剥落止め・清掃
建造物装飾
令和2年12月から令和3年2月まで、二条城二の丸御殿遠侍の欄間2点及び大広間の欄間2点の剥落止め・清掃を実施致しました。
遠侍勅使の間一の間境の欄間は、錦鶏・大和松・唐椿・薔薇等を配した筬欄間(おさらんま)格狭間(こうざま)彫刻で、大広間二の間三の間境の欄間は、鳳凰・桐・牡丹等を配した彫刻です。
いずれも幅3mを超える大きさで、巧みな透かし彫りに極彩色を施した優品と言えます。
今回は、彫刻に積もったほこりを払い、剥がれた彩色塗膜に膠(にかわ)水溶液を浸み込ませて止め、さらに精製水とエタノールで彩色表面の汚れを取り除きました。
今回の剥落止め・清掃の結果、彫刻の形状や彩色が明瞭になり、細部まで観察できるようになったと思います。
公開の際には、是非間近でご覧ください。
修理にあたり、ご指導いただきました京都市文化市民局文化芸術都市推進室元離宮二条城事務所の皆様に厚く御礼申し上げます。
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